『ブリジット・ジョーンズの日記』は現代版『高慢と偏見』?2人のダーシーと“ありのまま”の魅力

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映画『ブリジット・ジョーンズの日記』を見ていて、「どこかで見たことのある恋愛の形だな」と感じたことはありませんか。

実はこの作品は、ジェーン・オースティンの名作『高慢と偏見』と深いつながりがあります。

私はBBC版の『高慢と偏見』を見ている時、何かデジャヴな感じがして、調べてみてこの二つの作品がつながっていることを知りました。

『高慢と偏見』は、19世紀イギリスを舞台にした恋愛小説です。主人公エリザベス・ベネットと、無愛想で誇り高いダーシーとの関係が、誤解や偏見を乗り越えながら変化していく物語です。

一方、『ブリジット・ジョーンズの日記』は、現代ロンドンで働く独身女性ブリジットの恋愛や仕事、家族、自分自身への不安をユーモラスに描いた作品です。

時代も舞台もまったく違うように見えますが、この2つの作品には驚くほど多くの共通点があります。

特に大きいのが、「ダーシー」という男性の存在です。

『高慢と偏見』にはフィッツウィリアム・ダーシーが登場します。そして『ブリジット・ジョーンズの日記』には、マーク・ダーシーが登場します。

しかも映画版『ブリジット・ジョーンズの日記』でマーク・ダーシーを演じているのは、BBC版『高慢と偏見』でダーシーを演じたコリン・ファースです。

このキャスティングだけでも、英国ドラマやオースティン作品が好きな人にはたまらない仕掛けです。

この記事では、『高慢と偏見』と『ブリジット・ジョーンズの日記』の共通点を見ながら、なぜこの2つの作品が今も多くの人の心をつかむのかを考えてみたいと思います。

ブリジットジョーンズの日記の作者ヘレン・フィールディングは高慢と偏見のファンだと公言しています。

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『高慢と偏見』とは?ネタバレなしの簡単なあらすじ

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『高慢と偏見』は、イギリスの作家ジェーン・オースティンによる長編小説です。19世紀初めのイギリスを舞台に、ベネット家の次女エリザベス・ベネットと、裕福で無口な紳士ダーシーとの関係を中心に描かれています。

エリザベスは、頭の回転が速く、自分の意見をしっかり持った女性です。周囲の価値観にただ従うのではなく、人を見る目にも自信を持っています。

一方、ダーシーは裕福で身分も高い男性ですが、最初は冷たく、近寄りがたい人物に見えます。エリザベスは彼にあまり良い印象を持ちません。

物語は、恋愛だけでなく、家族、結婚、階級、世間体、女性の生き方などを描いています。表面的には上品な恋愛小説ですが、実は人間の思い込みや誤解、社会の価値観を鋭く見つめた作品です。

「第一印象だけで人を判断してよいのか」「自分の偏見に気づくことはできるのか」というテーマが、今読んでもとても現代的に感じられます。

名作BBC版傲慢と偏見はアマプラで

この時代の女性は親の遺産を引き継ぐことなく、結婚相手を見つけて養ってもらわなければいけなかったんですね。
結婚できなかった女性は親、兄弟、姉妹の夫に養ってもらわなければならない状況でした。

『ブリジット・ジョーンズの日記』とは?ネタバレなしの簡単なあらすじ

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『ブリジット・ジョーンズの日記』は、ロンドンで働く30代独身女性ブリジット・ジョーンズの日常を描いたラブコメディです。

ブリジットは、仕事、恋愛、体重、年齢、家族からのプレッシャーなどに悩みながらも、毎日を一生懸命に生きている女性です。新年の決意を日記に書き、理想の自分になろうとしますが、なかなか思い通りにはいきません。

彼女の前には、魅力的で軽やかな上司ダニエルと、堅苦しく無愛想に見える弁護士マーク・ダーシーが現れます。

ブリジットは失敗も多く、完璧なヒロインではありません。でも、その不器用さや正直さ、ユーモアが大きな魅力です。

この作品は、笑える恋愛映画でありながら、「自分に自信が持てない」「人と比べてしまう」「このままでいいのかなと不安になる」といった現代女性の気持ちをとてもリアルに描いています。

映画ブリジットジョーンズの日記

レネー・ゼルウィガーはアメリカ人なのにイギリス人も顔負けのイギリス英語を身につけたそう。
あまりにも完璧なので逆に外国人のイギリス英語に聞こえたとか。

BBC版の高慢と偏見のジェニファー・イーリーもきれいなイギリス英語を話しますが、アメリカ人ですね。

2つの作品を並べて見ると面白い理由

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『高慢と偏見』と『ブリジット・ジョーンズの日記』は、時代も雰囲気もまったく違います。

一方は19世紀イギリスの上流・中流階級の結婚や家族を描いた古典文学。
もう一方は、現代ロンドンで働く独身女性の恋愛と日常を描いたラブコメディ。

それでも、2つの作品には驚くほど似ている部分があります。

特に注目したいのが、主人公と「ダーシー」という男性との関係です。

最初の印象は悪い。
でも、少しずつ相手の本当の姿が見えてくる。
そして、主人公自身も、自分の思い込みや不安と向き合っていく。

この構図が、2つの作品をつなげています。

『ブリジット・ジョーンズの日記』は、ただのラブコメではなく、現代版『高慢と偏見』として見ることもできます。そう考えると、登場人物の名前や性格、恋愛の流れがより面白く感じられます。

キーラナイトレイ版プライドと偏見

共通点1:最初のダーシーは、とにかく感じが悪い

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まず一番分かりやすい共通点は、どちらのダーシーも最初の印象があまり良くないことです。

『高慢と偏見』のダーシーは、無口で高慢に見えます。舞踏会でも周囲と積極的に打ち解けようとせず、エリザベスに対してもかなり失礼な態度を取ります。

エリザベスが彼に対して反感を持つのも当然です。

一方、『ブリジット・ジョーンズの日記』のマーク・ダーシーも、最初はかなり感じが悪く見えます。クリスマスのパーティーでの服装も印象的ですが、それ以上に、ブリジットに対する態度が冷たく、どこか見下しているように見えます。

ブリジットから見れば、「なんなの、この人」という印象になるのも無理はありません。

でも物語が進むにつれて、読者や観客は少しずつ気づいていきます。

ダーシーたちは、本当に冷たい人間なのではなく、不器用で、感情表現が下手で、誤解されやすい人なのだと。

ここがとても面白いところです。

恋愛作品では、最初から分かりやすく優しくて魅力的な男性が登場することも多いですが、ダーシーはそうではありません。むしろ最初は、かなり面倒くさい男性です。

けれど、表面的な愛想の良さではなく、時間をかけて見えてくる誠実さがある。
そこに、ダーシーというキャラクターの強い魅力があります。

原書で読むブリジットジョーンズの日記

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共通点2:魅力的だけど危険な男が登場する

2つの作品には、ダーシーとは対照的な男性も登場します。

『高慢と偏見』ではウィカム。
『ブリジット・ジョーンズの日記』ではダニエル・クリーヴァーです。

この2人は、最初の印象がとても良いタイプです。

話がうまく、親しみやすく、女性を喜ばせるのが上手です。ダーシーのように無愛想ではありません。むしろ、ぱっと見た時にはこちらのほうが魅力的に見えるかもしれません。

エリザベスも、最初はウィカムの話を信じてしまいます。
ブリジットも、ダニエルに惹かれていきます。

でも物語が進むにつれて、彼らの軽薄さや不誠実さが見えてきます。

ここに、両作品の非常に分かりやすい構図があります。

最初は感じが悪いけれど、実は誠実な男性。
最初は感じが良いけれど、実は危険な男性。

この対比は、恋愛だけでなく、人を見る目についての物語でもあります。

私たちはどうしても、最初の印象に左右されます。感じが良い人、言葉が上手な人、こちらを気分よくさせてくれる人に惹かれやすいものです。

でも本当に信頼できる人かどうかは、最初の数分では分からないことも多い。

『高慢と偏見』も『ブリジット・ジョーンズの日記』も、恋愛を描きながら、実は「人をどう見抜くか」というテーマを持っているのだと思います。

ブリジットジョーンズの日記ではヒューグラントが演じていました。

共通点3:主人公は、最初から完璧な女性ではない

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エリザベス・ベネットとブリジット・ジョーンズは、かなり違うタイプの女性です。

エリザベスは知的で、機転が利き、観察力があります。自分の意見を持っていて、ただ周囲に従うだけの女性ではありません。

一方、ブリジットはもっと現代的で、不器用です。仕事で失敗したり、恋愛で振り回されたり、体重や年齢や独身であることを気にしたりします。日記に反省を書いては、また同じような失敗をしてしまうところもあります。

一見すると、エリザベスのほうがずっと洗練されていて、ブリジットはかなりドタバタしているように見えます。

でも、2人には共通点があります。

それは、どちらも「完璧な女性」として描かれていないことです。

エリザベスは賢い女性ですが、判断を間違えます。ダーシーに対して強い偏見を持ち、ウィカムの話を信じてしまいます。

ブリジットも、自分に自信がなく、恋愛でも仕事でも迷い続けます。けれど、その不完全さが彼女の魅力でもあります。

どちらの主人公も、最初から完成された女性ではありません。
物語の中で、自分の思い込みに気づき、自分を見つめ直し、少しずつ成長していきます。

ここが、2つの作品が単なる恋愛物語では終わらない理由だと思います。

恋の相手を見つける話であると同時に、主人公が自分自身を取り戻していく話でもあるのです。

共通点4:母親と結婚へのプレッシャー

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もうひとつ大きな共通点は、母親の存在です。

『高慢と偏見』のベネット夫人は、娘たちを結婚させることに必死です。当時の社会では、女性が経済的に安定して生きていくためには、良い結婚が非常に重要でした。

今の感覚で見ると、ベネット夫人は少し騒がしく、滑稽に見えるかもしれません。けれど、彼女の必死さの背景には、当時の女性の立場の弱さがあります。

一方、『ブリジット・ジョーンズの日記』の母親も、娘の人生にかなり強く関わってきます。娘の恋愛や結婚に口を出し、時にはかなり強引です。

時代は19世紀から現代へ移っています。
それでも、女性が「結婚しているか」「恋人がいるか」「年齢的にどうか」と見られる空気は、完全には消えていません。

『ブリジット・ジョーンズの日記』が多くの女性に刺さった理由のひとつは、ここにあると思います。

ブリジットは、仕事をしていて、友人もいて、自分の人生を生きているはずなのに、それでもどこかで「このままでいいのかな」と不安になります。

これは現代的な悩みです。

結婚しなければ生きていけない時代ではなくなった。
でも、結婚していないことや、恋愛がうまくいかないことに、どこか引け目を感じさせられる空気は残っている。

その意味で、『ブリジット・ジョーンズの日記』は、現代版『高慢と偏見』であると同時に、現代女性の不安を描いた作品でもあります。

背景を知った上でもう一度鑑賞するとまた違った面白さがあるかもしれません。

共通点5:「ありのままの自分」を愛される物語

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『ブリジット・ジョーンズの日記』で特に印象的なのは、マーク・ダーシーがブリジットを「そのまま」で好きだと言う場面です。

ブリジットは、自分に自信がありません。
痩せたい、もっと賢く見られたい、もっとちゃんとした女性になりたい。そう思いながら、毎年のように新しい決意を日記に書きます。

でもマーク・ダーシーは、完璧なブリジットを好きになるのではありません。

失敗するブリジット。
不器用なブリジット。
少し恥ずかしいところもあるブリジット。
でも正直で、温かくて、どこか放っておけないブリジット。

そのままの彼女を好きになるのです。

これは、『高慢と偏見』にも通じる部分があります。

ダーシーがエリザベスに惹かれるのは、彼女が従順で、上品で、都合のよい女性だからではありません。

むしろエリザベスは、ダーシーに対してはっきりものを言います。彼の欠点を指摘し、簡単にはなびきません。

ダーシーは、そんなエリザベスの知性や率直さ、自立心に惹かれていきます。

つまり、どちらの作品でも、主人公は「男性に選ばれるために自分を消す女性」ではありません。

むしろ、自分らしさを持っているからこそ、最終的に深く愛されるのです。

ここに、この2つの作品が長く愛される理由があるのではないでしょうか。

なぜダーシーはこんなに魅力的なのか

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ダーシーというキャラクターは、なぜこれほど長く愛されるのでしょうか。

もちろん、身分や知性、落ち着き、誠実さといった要素もあります。
でもそれだけではありません。

ダーシーの魅力は、「変わることができる男性」である点にもあると思います。

『高慢と偏見』のダーシーは、最初から完璧ではありません。誇り高く、無意識に人を見下している部分もあります。

でもエリザベスに拒絶され、自分の態度を見つめ直します。
そして、言い訳ではなく行動で変化を示します。

マーク・ダーシーも同じです。最初は堅苦しく、冷たく見えます。でもブリジットを理解しようとし、彼女の価値をきちんと見ます。

どちらのダーシーにも共通しているのは、表面的な愛想ではなく、誠実さがあることです。

甘い言葉を簡単に言うタイプではない。
でも、本当に大事な時には行動する。

この「言葉より行動」の感じが、ダーシーの魅力なのだと思います。

『ブリジット・ジョーンズ』は、笑えるけれど深い

『ブリジット・ジョーンズの日記』は、コメディとして見るととても楽しい作品です。

ブリジットの失敗や妄想、仕事でのドタバタ、恋愛の空回りは、見ていて笑えます。

でも、笑えるだけではありません。

その奥には、自分に自信が持てない女性の不安があります。

年齢。
体型。
恋愛。
仕事。
家族からの期待。
周囲との比較。

ブリジットが抱えている悩みは、形を変えれば多くの人にとって身近なものです。

だからこそ、彼女が「そのままの自分」を受け入れられていく物語は、ただのラブコメ以上の力を持っています。

『高慢と偏見』も同じです。

美しい恋愛小説として読めますが、その奥には、階級、結婚、女性の生き方、社会的評価といったテーマがあります。

エリザベスもブリジットも、時代は違っても、周囲の価値観の中で揺れながら、自分にとって本当に大切なものを見つけていきます。

まとめ:2つの作品は「女性が自分を取り戻す物語」

『高慢と偏見』と『ブリジット・ジョーンズの日記』は、時代も雰囲気もかなり違います。

一方は19世紀イギリスの田舎社会を舞台にした古典文学。
もう一方は、現代ロンドンで働く女性を描いたラブコメ映画。

でも、物語の中心にあるものはとてもよく似ています。

最初は感じが悪いけれど、実は誠実なダーシー。
最初は魅力的に見えるけれど、危険な男性。
結婚や恋愛に対する社会的なプレッシャー。
主人公の思い込みと成長。
そして、ありのままの自分を受け入れてくれる愛。

この2つの作品は、単に「素敵な男性と結ばれる話」ではありません。

むしろ、主人公が自分の価値を見つけ直す物語です。

エリザベスは、自分の偏見に気づきながらも、自分の知性と誇りを失いません。
ブリジットは、失敗しながらも、自分らしさを完全には手放しません。

だからこそ、私たちはこの2人を好きになるのだと思います。

完璧ではない。
間違える。
恥ずかしい思いもする。
でも、自分の人生をちゃんと生きようとしている。

その姿が、時代を超えて魅力的なのです。

『ブリジット・ジョーンズの日記』を見たあとに『高慢と偏見』を見ると、マーク・ダーシーの名前や性格、恋愛の構図がより面白く感じられます。

逆に『高慢と偏見』を知ってから『ブリジット・ジョーンズの日記』を見ると、現代風にアレンジされたオースティンの世界を楽しむことができます。

英国文学が好きな人にも、英国映画が好きな人にも、そして「不器用だけれど自分らしく生きたい」と感じる人にも、この2つの作品はとてもおすすめです。

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