【体験談】「火垂るの墓」の舞台を歩いて考えたこと ~海外の反応と英語での語り方~

火垂るの墓

目次

今日、私は特別な体験をしてきました。

終戦間近の神戸を舞台にした高畑勲監督の不朽の名作火垂るの墓。1988年となりのトトロと同時放映されました。

火垂るの墓の物語の舞台となった場所を実際に歩く「火垂るの墓を歩く会」にイギリス人夫と参加したんですが、清太と節子が懸命に生きた場所を訪れることで、映画で描かれた情景がより鮮やかに心に迫ってきました。


この映画は、私たち日本人だけでなく、海外でも多くの人に衝撃と感動を与え続けています。

なぜこれほどまでに海外の反応が大きいのか? そして、この感動を英語でどう伝えられるのか? 今回の体験を通じて感じたこと、そして海外での『火垂るの墓』の受け止められ方についてご紹介したいと思います。

あのポスターの秘密や、清太・節子について海外でよく聞かれる疑問なども掘り下げます。

記事の信ぴょう性
Koyuki
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英語指導歴30年。殿堂入り・大賞受賞講師
英検1級
IELTS 7.0 (スピーキング・リーディング7.5)
普通教員免許 英語(中学・高校)保持
2014年から生徒としてオンライン英会話を10年間受講。その間、英検1級、IELTS7.0、TOEIC940点取得
ケンブリッジ大学認定CELTA保持
イギリス人と国際結婚

目次

 「火垂るの墓を歩く会」に参加して

参加したきっかけ・動機

参加したきっかけはひょんなことで、それは以前通っていた歯科医で入れたセラミックの歯の奥に虫歯があると今の歯科医に言われてしまいショックを受けた日のことでした。

安くなかったセラミックの歯が一年も持たずもうダメになるのかと絶望しながら市内のいろいろな歯科医を検索していたところ、ある歯科医が火垂るの墓を歩く会に参加したと書いてあるのを見つけたのです。

興味をもってそのブログ記事を読んでいて、次はいつあるのだろうと検索したところ、なんと1年に2回しかない西宮ツアーがその週末にあるということがわかり、その場で問い合わせをしました。

5分もたたないうちに実行委員の方から「どうぞご参加ください。」というご返信をいただき参加する運びとなったのです。

火垂るの墓を歩く会について

当日いただいた資料によると、火垂るの墓を歩く会は、野坂昭如さんの小説『火垂るの墓』に描かれている場所を、実際に歩いて戦争の歴史を勉強しようという集まりです。

『尼崎市史』を読む会の世話人メンバーさんが中心になって1998年(平成10年)に会が作られました。1999年以降、ウォーク企画や屋内講座などの催しを実施されています。

歩いたルートの概要

2025年5月11日(日曜日)参加者25人
2025年11月2日(日曜日)実施予定
午前9時30分~11時30分
〔コース〕 阪急苦楽園口駅改札口集合→ 火垂るの墓記念碑 → ニテコ池 → 阪急夙川駅
〔距 離〕 約2.5km

【体験談】イギリス人夫と参加した火垂るの墓を歩く会

火垂るの墓歩く会

右上の写真にかすかに見えるオレンジ色の屋根は今はパナソニックの研修センターになっているようですが、火垂るの墓の当時松下幸之助さんのお宅があったようで、アニメの最後のシーンでお嬢様たちが帰ってくるシーンのイメージと重なります。

左上と真ん中右の写真は火垂るの墓の立派な御影石でできた小説石碑。セラミックの上にプリントされているので様々な素材の中で一番劣化しにくいようです。

写真真ん中左の白い物は火垂るの墓の池にも描かれています。

右下は清太と節子が最後に住んでいた防空壕から見たような池の景色。
実際にはそこに住んでいなかったようですが、アニメで映えるので選ばれたとか。

左下はおばさんの家の跡。高級住宅地で大人気の土地ですが、ここだけはずっと家が建っていないそうです。

イギリス人夫

ツアーに参加したけれど、実際には、池のそばの防空壕もないし、おばさんの家もないし幻のツアーだった。

火垂るの墓に特に思い入れがなく二日前にアニメを初めてみた夫の率直な感想でした。

英語ではa fantam, ghost tourと言っていました。亡霊とかという意味かなと思っていましたが、おそらくみられると期待していたものがことごとくなかったので、幻ツアーといいたいのでしょう。

実際に歩いて感じたこと、考えたこと

火垂るの墓で清太と節子のおばさんが住んでいた家や最後に防空壕の中で暮らした池は苦楽園から夙川のあたりは関西有数の高級住宅地にあります。

今は閑静なこの地域が80年前、火垂るの墓の西宮の舞台になったということに正直驚きました。

中学1年生の時に学校で火垂るの墓のアニメを見た時は、西宮は西宮北口あたりの繁華街周辺が舞台になっていると思ったからです。

第二次世界大戦中、一般の人が普通に暮らしていた静かな住宅地で多くの人が犠牲になったのか特別な人だけの話ではなかったんだと実際に歩いてしみじみと感じられるものがありました。

清太と節子がこの場所で生きていたという実感

火垂るの墓を歩く会の方がポイントごとに詳しくアニメや小説と実際に野坂昭如さんが体験したことの違いなどを紹介してくれました。

西宮のおばさんの家に実際に清太(野坂昭如さんの少年時代と被るところがある)と妹(実際は血がつながっていない1歳くらいの妹)が身を寄せていた時、野坂少年がアニメの舞台となった池で洗濯をしていたという話を聞きました。

池からおばさんの家に下る時にあった草や木がたくさん生えているところに当時は蛍がたくさん出たという話も聞き、彼らがこの地で生きていたんだと実感できました。

(上はニテコ池の近くの蛍のたくさん出た場所の写真)

『火垂るの墓』の普遍的なメッセージ

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簡単なあらすじ紹介

第二次世界大戦末期、神戸。14歳の少年・清太と4歳の幼い妹の節子は、空襲で家を焼かれ、母親を亡くします。

身寄りを頼るも次第に冷遇され、2人は池のそばの防空壕で暮らし始めます。蛍の光を頼りに貧しいながらも懸命に生きようとしますが、幼い兄妹だけでは厳しく、食料も尽きていきます。

やがて節子は栄養失調にかかり、清太の看病もむなしく息を引き取ります。

一人残された清太も衰弱し、終戦後、駅で力尽きてしまいます。

戦争という過酷な時代に翻弄された幼い兄妹の、悲しくも短い一生を描いた物語です。

なぜこの映画が多くの人々に響くのか

私が初めてこの映画を観たのは13歳の時です。

清太とほぼ同じくらいの年だったので、もし私が空襲で両親が死んでしまい、親戚に冷遇され幼い妹を養っていかなければいけないとしたら、どうしただろうかと考えました。

また優しいお母さんが大やけどを負い、体中からウジ虫が出てきて死んでいくのに誰も何もできない虚しさが映像とともに強烈に印象に残りしばらくそのシーンのフラッシュバックが止まらないほどの衝撃を受けました。(現在DVDを借りて観ましたがそのシーンはまるまるカットされていました)

今、ネットフリックスなどで探しましたが日本では提供されていませんでしたが、世界各国では観られるようです。

「火垂るの墓」の英語名は Grave of the Firefliesです。

海外のサイトのレビューを見るとおおむね大変高評価です。

A Beautiful Unforgettable Masterpiece that shows the true cost of war.
I decided to watch Grave of the Fireflies yesterday. My friends told me it was extremely moving and sad. I hesitated at first, but then I said “Oh well, I’ll give it a try.” At the end of the film, I was crying my eyes out. This was the best animated film, I’ve ever seen.This is a moving depiction of the fates of cast-off children who become casualties of war.

This movie isn’t your regular Animated Film. Pixar and Disney put films out there with happy endings. I’m not saying there bad films at all. They are also great pieces of work. But Grave of the Fireflies tells you the truth. This movie isn’t trying to entertain you. It wants to inform you about how war is really like. There were many moments in the movie, that just brought me to tears.

I am kind of upset, that this movie didn’t get many awards as it should. In that regards, it is VERY underrated and it is kind of thrown apart. When it should really be respected and praise it. If this movie was made in our time period right now. I would be 100% sure this would of Won an Oscar for Best Animated Film. This is Studio Ghilbi’s best movie they have ever released.

I truly advice you to bring a handkerchief, cause chances are that you will cry.

An Emotional Epic Animated Film, that I recommend everyone to watch.

戦争の本当の代償を示す、美しく忘れられない傑作

昨日、「火垂るの墓」を見ることにしました。友達からは、とても感動的で悲しいと聞いていたので、最初は少し見るのをためらいましたが、「まあ、見てみよう」と思い立ちました。映画の終わりには、もう涙が止まりませんでした。これは、私が今まで見た中で最高のアニメーション映画です。戦争の犠牲となり、置き去りにされた子供たちの運命を、感動的に描いた作品です。

この映画は、一般的なアニメーション映画とは一線を画します。ピクサーやディズニーはハッピーエンドの作品を世に送り出していますが、それらが悪い作品だと全く言いたいわけではありません。それらも素晴らしい作品です。しかし、「火垂るの墓」は真実を語ります。この映画は、観客を楽しませようとするのではなく、戦争が実際にどのようなものなのかを知らせようとしています。映画の中には、ただ涙を禁じ得ない瞬間がいくつもありました。

この映画が、本来ならもっと多くの賞を受賞すべきだったのに、そうならなかったことに少し残念な気持ちです。その点では、非常に過小評価されており、軽視されているように感じます。本当に尊敬され、称賛されるべき作品なのに。もしこの映画が今の時代に作られていたら、間違いなくアカデミー長編アニメ映画賞を受賞していただろうと確信しています。これはスタジオジブリがこれまでに発表した作品の中で、最高の映画だと思います。

心からお勧めしますが、見る際はハンカチを用意してください。おそらく泣いてしまうでしょうから。

これは、誰もが見るべき、感動的で壮大なアニメーション映画です。

https://www.imdb.com/title/tt0095327/reviews/

Grave of the Fireflies is the saddest movie I’ve ever watched, and I can’t get over it
It is a great animation from Ghibli studio, that has stuck with me. Most people know Spirited Away and Howl’s Moving Castle , but Grave of the Fireflies is a movie that touches your heart. You know how it ends from the first scene, but the struggle they live throughout the movie, so the hope they develop for each small victory is devastating.

II don’t know if I got too invested with the movie or if it is a recurring thing among everyone, and I’d really like to hear other ideas about the film. Why did they make a movie that makes you so hopeless?

I’m sad 🙁

「火垂るの墓」は、今まで見た中で一番悲しくて、忘れられない映画です。

ジブリの素晴らしいアニメーションで、ずっと私の心に焼き付いています。「千と千尋の神隠し」や「ハウルの動く城」を知っている人が多いですが、「火垂るの墓」は本当に心に深く響く作品です。

最初のシーンで結末が分かっているのに、映画を通して描かれる彼らの苦闘や、小さな成功ごとに生まれるかすかな希望が、かえって胸に突き刺さり、打ちのめされるような気持ちになります。

私が感情移入しすぎているのか、それとも多くの人が同じように感じるのか分かりませんが、この映画について他の人の意見を聞いてみたいです。

なぜこれほど絶望的な気持ちになるような映画が作られたのでしょうか?

悲しいです…。

https://www.reddit.com/r/movies/comments/gi1bn2/grave_of_the_fireflies_is_the_saddest_movie_ive

実話が元になっている?

「火垂るの墓」は、原作である作家・野坂昭如の同名の短編小説をアニメ化したものです。そして、この小説は、野坂昭如自身の戦争体験がもとになっています。

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野坂昭如さんは、第二次世界大戦中の神戸大空襲やその後の混乱期に、1歳くらいの幼い妹を栄養失調で亡くすという悲劇的な経験をしました。

アニメの中で意地悪なおばさんは実際には意地悪ではなく野坂少年と妹さんは追い出されることはありませんでした。おばさんの娘のきれいなお姉さんに恋心を抱き、デートしたこともあるそうです。

一説によると火垂るの墓は野坂さんが一晩で書き上げたようで、
おばさんに苦労かけたことを後悔した野坂さんはおばさんのお葬式に出た時は意地悪な脚色をしてすみませんでしたと謝ったそうです。

アニメでなくなったお母さんの話も実際とは異なり、お母さんは野坂さんの幼い時おおやけどを負ったことがあるそうですが、空襲によるものではなく、戦後もずっと生きていらっしゃったそうです。

また実際、池のそばの防空壕に暮らしたことはなく、福井県に野坂少年の知人がいたことから、田舎だと食料があるだろうと妹と二人疎開します。

ところが知人と言ってもそんなに親密だったわけではなかったようで、食料不足に苦しみます。

また思春期の野坂少年は妹に優しく振舞えないこともありました。

そんな中、栄養失調により妹さんは命を落としてしまいます。アニメのように少年が妹さんを荼毘に付します。
この妹さんへの贖罪の気持ちが、作品の根底に強くあります。
自分は清太のように妹に優しくなかったと語ったと言われています。
ただアニメの中で節子が「兄ちゃん、すごい」とほめたように鉄棒が得意な少年だったようです。

このように物語は完全に体験を忠実に再現したドキュメンタリーではなく、フィクションとして創作された部分も含まれています。

それでも、清太と節子という幼い兄妹が戦争という極限状況下で懸命に生きようとする姿、そしてその悲劇的な結末は、作者が実際に経験し、感じた戦争の悲惨さや、幼い命が失われていくことへの強い後悔、戦争孤児たちの置かれた過酷な現実を色濃く反映しています。

したがって、「火垂るの墓」は「完全に正確な実話」というよりは、作者自身の痛ましい戦争体験と亡き妹への思いに基づいた、半自伝的な作品と言えます。物語の核となる悲しみや苦しみは、紛れもない真実から生まれたものです。

ジブリ作品として語られることが多いが、厳密には違うのか

ジブリの他のアニメとは毛色が全く違いますが、「火垂るの墓」はスタジオジブリの作品です。

高畑勲監督がメガホンを取り、1988年に公開されました。同じ年の「となりのトトロ」と2本立てで劇場公開されたことでも知られています。

紛れもなく、スタジオジブリが制作した代表作の一つです。

https://www.ghibli.jp/works/hotarunohaka

 世界が涙する「火垂るの墓」~海外の反応は?

スタジオジブリより引用

海外での一般的な評価や受け止められ方

「火垂るの墓」は、海外でも非常に高く評価されており、特別な作品として受け止められています。

一般的な評価や受け止められ方には、以下のような特徴があります。

  1. 傑作、あるいは「二度と見たくない傑作」としての評価: 批評家からも一般の視聴者からも、アニメーション作品として、あるいは戦争映画として、非常に質の高い傑作だと広く認識されています。

    その感情的な深さ、リアルな描写、そして心を揺さぶる力が高く評価されています。

    一方で、あまりにも悲しく辛い内容であるため、「素晴らしい映画だが、もう二度と見たいとは思わない(Never watching again)」という感想が非常に多く見られます。

    これは、作品の衝撃と評価を同時に示す特徴的な反応です。
  2. 強力な「反戦映画」としての解釈:

    高畑勲監督自身は「反戦映画ではない」と語っていますが、海外の多くの視聴者にとっては、戦争の悲惨さ、特に一般市民や子供たちが被る犠牲をこれほどまでに痛切に描いた作品であることから、「強力な反戦メッセージを持つ映画」として受け止められています。

    戦争の非人道性を訴える作品として、非常に象徴的な存在となっています。
  3. 感情的な衝撃と深い悲しみ: 多くの海外の視聴者が、この映画を見て深い悲しみや苦痛を感じています。

    「泣き崩れた」「トラウマになった」「数日間、頭から離れなかった」といった感想が多数寄せられます。

    節子の愛らしさとその悲劇的な運命が、観る者の感情を強く揺さぶります。
  4. ジブリ作品の中での異色な位置づけ: 「となりのトトロ」や「千と千尋の神隠し」など、ファンタジー要素や冒険が中心の他のジブリ作品と比べ、「火垂るの墓」は戦争という現実をシビアに描いている点で異彩を放っています。

    ジブリ作品を通して日本のアニメーションに触れる海外の視聴者にとって、そのギャップがより一層衝撃的に映ることがあります。
  5. 清太のキャラクターへの議論: 「クズ論争」に見られるように、清太の行動や判断に対する評価は、海外でも分かれる点です。

    彼のプライドや未熟さを批判的に見る視点と、戦争という状況下での14歳の少年の限界に同情する視点があり、様々な議論を生んでいます。

総じて、海外において「火垂るの墓」は、エンターテイメントとしてではなく、「戦争の現実」や「人間の悲劇」を真正面から描いた、非常に重要で感動的な作品として広く認識されています。

その評価は非常に高いですが、同時にその辛さゆえに、繰り返し見るには覚悟がいる映画として語られています。

特に海外の反応で多い意見や感想

「火垂るの墓」に対する海外からの反応で、特に多い意見や感想は以下のようなものです。

  1. 「信じられないほど悲しい」「今まで見た中で一番辛い映画」:これが最も圧倒的に多く聞かれる感想です。多くの視聴者が、涙が止まらなかった、見ているのが苦痛だった、と述べています。

    節子の無邪気さと置かれた状況のギャップ、そして避けられない悲劇的な結末が、強い感情的な衝撃を与えています。
  2. 「もう二度と見たくない傑作(Good movie, but never watching again)」:作品の芸術性やメッセージ性は高く評価しつつも、その内容の辛さから「二度と繰り返し見ることはできない」という感想が非常に多く見られます。

    これは、作品の完成度の高さと、それがもたらす精神的な負荷の大きさを同時に表しています。

  3. 「真の反戦映画だ」:高畑監督の意図とは別に、戦争が一般市民、特に子供たちにどれほど残酷な影響を与えるかをリアルに描いていることから、多くの海外視聴者にとって最も強烈な「反戦映画」として受け止められています。

    戦争の悲惨さを理解するための教材として挙げる人もいます。
  4. 「節子がとても愛らしくて、だからこそ悲劇が辛い」:節子の幼さ、可愛らしさ、そして兄を慕う姿が非常に魅力的であるという意見は共通しています。

    そして、その愛らしい存在が飢えや病気で衰弱していく様子が、観る者にとって耐えがたい悲しみにつながっています。
  5. 「清太の行動にいら立ちや批判を感じる人もいる(Seita controversy)」:清太が叔母の家を出る選択や、その後の行動に対して、「なぜもっと上手くできなかったのか」「プライドが高すぎる」「愚かな判断だ」といった批判的な意見を持つ視聴者も一定数います。

    これは、文化的な背景や、極限状態における人間の判断に対する考え方の違いから生まれる視点です。

    ただし、彼もまた戦争の犠牲者であるという擁護的な意見も同時に存在します。
  6. 「アニメーションだが、子供向けではない」:アニメーションという表現形式でありながら、扱っているテーマや描写の容赦のなさに驚き、「これは子供に見せるべきではない」「大人が見るべき作品だ」といった感想が多くあります。

    アニメーションという形だからこそ、悲惨さがより際立つと感じる人もいます。
  7. 「戦争の恐ろしさが現実的に伝わってくる」:戦闘シーンがほとんどないにも関わらず、空襲の描写、焼け野原、食糧難、人々の冷たさなどを通して、戦争が人々の生活や精神をどのように破壊するかが生々しく伝わってくる、という評価があります。

これらの意見は、映画が持つ普遍的なテーマと、見る人の文化的・個人的な背景が組み合わさって生まれる反応と言えます。

多くの海外の視聴者にとって、「火垂るの墓」は、美しくも心を深く傷つける、忘れられない特別な作品として記憶されています。

文化的な背景の違いからくる見方の差はあるか?

「火垂るの墓」の見方には、文化的な背景の違いからくる差が確かにあると言えます。

特に、以下のような点が挙げられます。

  1. 清太の行動や責任に対する評価:
    • 日本国内での見方: 原作者である野坂昭如の「妹を見殺しにしてしまった」という強い後悔や贖罪の意識が作品の根底にあることを理解している人が多いです。
      また、当時の日本の社会状況(「お国のため」「世間体」といった意識や、困窮による人情の欠如)をある程度知っているため、清太の「世間に頼らず、妹と二人きりの世界を守ろうとした」行動を、未熟ながらもプライドや責任感から出たもの、あるいは当時の社会では他に頼る選択肢が難しかった、といった文脈で捉える傾向があります。
      清太を「クズだ」と断罪する意見ももちろんありますが、彼もまた時代の犠牲者である、という同情的な見方が根強いです。
    • 海外(特に欧米など)での見方: 個人主義の文化が強い視聴者からは、清太が親戚の家を出たことや、もっと助けを求める、あるいは頭を使って生き延びるための現実的な行動をとらなかったことに対して、「なぜあんなに頑固だったのか」「愚かな判断だ」「彼のプライドが妹を殺した」といった、より厳しい批判や疑問が出やすい傾向があります。
      戦争という状況を考慮しつつも、サバイバルのための合理的な行動が取れなかった点に焦点を当てる意見が見られます。
  2. 「反戦映画」としての捉え方:
    • 海外での見方: 戦争の悲惨さ、特に無力な子供たちが犠牲になる様をこれほどまでにリアルに描いた作品であることから、多くの国で強い「反戦映画」として受け止められ、そのメッセージが広く共有されています。
    • 日本国内での見方: 反戦映画としての側面はもちろん強調されますが、高畑勲監督自身が「反戦を訴えるためではなく、妹を亡くしたことへの追悼と、現代社会における若者の孤立や対応力のなさへの批判といった側面もある」と語っていることも知られているため、単なる反戦映画としてだけでなく、より多角的なテーマ(人間関係の希薄さ、自立できない若者など)を含む作品として議論されることがあります。
  3. 社会や周囲の人々の描写に対する受け止め方:
    • 戦争という異常事態下における人間の利己性や冷たさ(叔母や周囲の人々)の描写は、どの文化圏でも共通して辛く映ります。
      しかし、そうした状況が当時の日本社会全体でどれほど一般的だったのか、あるいは清太たちがどれほど特殊な状況に置かれていたのか、といった社会背景の理解度によって、感じ方には差が出ることがあります。

このように、文化的な背景や歴史認識、あるいは個人の価値観によって、「火垂るの墓」の特に清太の行動や作品の根底にあるテーマに対する解釈には違いが生じます。

これらの見方の違いを知ることは、作品の奥深さを理解する上で非常に興味深い点と言えるでしょう。

具体的な海外レビューやコメントの紹介

ツアーを体験したイギリス人夫の感想

イギリス人夫

火垂るの墓は悲しすぎるひどい映画だと思った。
(a horrible movieと表現していました。)

便宜上笑っているイラストしかないですが、実際には非常に悲しい顔をしていっていました。

アニメと思って観たら、思いのほか幼い子供たちが苦労する悲劇だったので、歩く会に行った日もなんだか真剣に受け止めすぎて元気がなかったです。

海外の反応

以下、アマゾンで見られた海外の反応を引用しました。

ポジティブな反応

Rose DelParto

5つ星のうち5.0 A unique interpretation of history

2011年1月3日にアメリカ合衆国でレビュー済み

Grave of the Fireflies of one of the most moving films in the form of Japanese animation that depicts one of the most important parts of the War in the Pacific that greatly evokes a tremendous affect on the emotions. The interesting story behind coming across the film occurred during one class session where I had been teaching the evening’s topic of the day, the history of Japan and the interpretation of how war was translated through political cartoons. Having heard several students’ suggestions, commentaries, and recommendations about Grave of the Fireflies, they indeed, were extremely correct to say that it falls under the category of being poignant.

Although the film is animated, the storyline and most of all, the history of Japan during this pinnacle part of World War II glares enormously and shows the other side of the war through the eyes of those who did not fight it, but rather the Japanese civilians who had been greatly affected by the war experience within their homeland. The story is based on the autobiographical novel by Akiyuki Nosaka and centers upon a brother Seita and his sister Setsuko who become orphans after their village experiences endless destruction. By viewing the opening scenes of the film that take place after the Japanese surrender in the city of Kobe and the moment Seita comes on the screen and the flash of fireflies show a symbolic menagerie of he and his sister, immediately, viewers may get a gut reaction filled with emotions. As one watches each scene, several major themes will arise that deal with survival, suffering, and humanity.

And after viewing the film, one may have more questions to ask or add another perception of how war affects those involved. And like my students, I, too, agree that the film is another form of how history is narrated and told, and is recommended for those who are curious about the War in Asia from this particular perspective that may have been overlooked or not considered.

「火垂るの墓」は、太平洋戦争の最も重要な部分を描いた日本アニメーションという形式において、感情に多大な影響を与える、最も感動的な映画の一つです。この映画に出会った興味深い経緯は、ある授業中に起こりました。その夜のテーマは日本の歴史と、政治漫画を通して戦争がどう翻訳されたかという解釈について教えている時でした。数人の生徒から「火垂るの墓」についての示唆、解説、推薦を聞いた後、彼らが「心にしみる(poignant)」というカテゴリーに当てはまると言ったのは、本当にその通りでした。

この映画はアニメーションですが、物語、そして何よりも第二次世界大戦のこの極めて重要な時期の日本の歴史が圧倒的な存在感を放ち、戦争を戦った人々ではなく、自国での戦争経験によって多大な影響を受けた日本の一般市民の目を通して戦争のもう一つの側面を示しています。物語は野坂昭如による自伝的小説に基づいており、彼らの町が絶え間ない破壊を経験した後、孤児となった兄の清太と妹の節子を中心に描かれています。神戸市で日本の降伏後に始まる映画の冒頭のシーンを見ると、清太が画面に現れ、蛍のきらめきが彼と妹の象徴的な集まりを示す瞬間、すぐに視聴者は感情に満たされた直感的な反応を覚えるかもしれません。一つ一つのシーンを見るにつれて、生存、苦しみ、そして人間性といった、いくつかの主要なテーマが浮かび上がってきます。

そして映画を見た後、戦争が関係者にどのように影響するかについて、さらに問いたいことや、別の見方を加えたくなるかもしれません。そして私の生徒たちと同様に、私もこの映画が歴史がどのように語られ伝えられるかのもう一つの形であることに同意します。これは、これまで見過ごされてきたかもしれない、あるいは考慮されていなかったかもしれない、この特定の視点からアジアでの戦争について好奇心を持つ人々にお勧めです。

An animated FILM, not a cartoon.
2010年12月19日に英国でレビュー済み
Amazonで購入
If you think all animated films are cartoons, then this will be the film to change your mind, this is a deeply touching movie that happens to be animated, this film is closer to Shindler’s list than to any Disney film, also if you are expecting a ‘Spirited Away [DVD]’ or a ‘Kiki’s Delivery Service [DVD]’ then you will be surprised, this is not a fantastical journey, there are no talking cats, or troublesome witches, this is a serious drama with a real thought provoking message.

I have to say that this has got to be the most emotional film I have EVER seen! Never has a film made me fill up quite this much, not even when I watched Watership down in primary school, when I was eight.

I am at a loss… I was So drained from watching this! This made a 30yo skinhead ‘bloke’ cry, I had to really force my self to watch the end of this film not because it has any faults in the style or plot, but rather from the outset you know what is going to happen and I realised that the story had drawn me in so deeply and I knew what it was going to do to me…

Glad I did watch to the end, it is rare to find a film of this genre that can move so many people to tears, it is a film that can really tug at your emotional chords with such precision and vigour, I really don’t think I will be able to see fruit sweets again without flashbacks!
An absolutely astounding film.

I may suggest that perhaps you rent this title, unless like me you like lending DVD’s out, I think a lot of the 5-star reviewers would also agree, that this is not a film I can see me ever watching again, like I said this is one of the greatest films I have ever watched, but it was so good, that the film will always be with me, I will never be able to forget Seito and Sweet Setsuko, the little sister I think we all wished we had… But this is a must see for any fan of cinema, not just Ghibli, this is a master class in cinema, in drawing your audience in, making them empathise with the characters and ultimately making them genuinely feel something.

This film has changed me, I don’t know how, but it has, I think it has put a lot in my life in to perspective, and 2 months on from seeing this film I have just shed another tear for it.

This really is a must see/buy, it is dubbed which I know is important to some people, but I think seeing this in its original Japanese added something for me, I think a number of people would disagree with me, but few would say that you shouldn’t watch it. Do note though that if I were you I would make sure I had a comedy film to follow this, or at least a more light hearted film, as you do not want to end your night with the emotions that this will draw from you.

もしあなたが全てのアニメーション映画を漫画(カートゥーン)だと思っているなら、この映画がその考えを変えるでしょう。これは、たまたまアニメーションであるというだけで、深く心に触れる映画です。この映画は、ディズニー映画よりもむしろ「シンドラーのリスト」に近いと言えます。また、「千と千尋の神隠し」や「魔女の宅急便」のような作品を期待しているなら、驚くでしょう。これはファンタジーの旅ではありませんし、喋る猫やお騒がせな魔女もいません。これは、真に示唆に富むメッセージを持つ、重厚なドラマです。

これは私が「今まで」見た中で最も感情を揺さぶられた映画だと断言しなければなりません!8歳の時に小学校で「ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち」を見た時でさえ、これほど涙が溢れた映画はありませんでした。

もうどうすればいいか分かりません…これを見て本当に心身ともに疲れ果てました!これは30歳のスキンヘッドの「男」を泣かせました。この映画の最後まで見るのに、本当に自分を奮い立たせなければなりませんでした。スタイルやプロットに欠点があったからではなく、むしろ最初から何が起こるか分かっていたからです。そして、物語が私をこれほどまでに深く引き込み、それが私に何をもたらすか分かってしまったからです…

最後まで見て良かったと思っています。このジャンルでこれほど多くの人々を涙させる映画は珍しいです。これは感情の琴線に、これほど正確かつ力強く触れることができる映画です。フルーツ味の飴(ドロップ)を見るたびに、映画のシーンがフラッシュバックせずにはいられなくなると思います!まったく驚くべき映画です。

もし私のようにDVDを貸し出すのが好きなのでなければ、このタイトルはレンタルした方が良いかもしれません。他の多くの5つ星レビューを書いた人も同意すると思いますが、これは私が二度と見返すことはないだろうと思う映画です。繰り返しになりますが、これは私が今まで見た中で最も偉大な映画の一つですが、あまりにも素晴らしすぎて、この映画は常に私と共にあり続けるでしょう。清太と、そして私たちが皆、自分の妹であってほしかったと願うような愛らしい節子を、私は決して忘れることがないでしょう…しかし、これはジブリファンだけでなく、全ての映画ファンにとって必見です。これは映画制作におけるマスタークラスであり、観客を引き込み、キャラクターに感情移入させ、そして最終的には彼らに真に何かを感じさせる作品です。

この映画は私を変えました。どう変わったかは分かりませんが、確かに変えられました。人生における多くの物事の見方を与えてくれたと思います。そしてこの映画を見てから2ヶ月経った今でも、またこの映画のために涙を流しました。

これは本当に必見/購入すべき作品です。吹き替え版があることは、一部の人にとって重要だと知っていますが、個人的には、これをオリジナルの日本語で見たことが何か特別なものを加えてくれたと感じています。多くの人は私に同意しないかもしれませんが、見るべきではないと言う人はほとんどいないでしょう。ただし、もしあなたが私なら、この後にコメディ映画か、少なくとももっと明るい映画を用意しておくことを強くお勧めします。この映画があなたから引き出す感情で、その夜を終えたくはないでしょうから。

Mia More

5つ星のうち5.0 Amazing movie and quality
2025年4月2日にカナダでレビュー済み

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素晴らしい映画です。買う価値があります。素敵なDVDボックスです。コレクションに加える価値のある映画です。DVDの品質は完璧です。

ネガティブな反応

Holli Castillo
5つ星のうち2.0 Saddest movie ever
2014年2月23日にアメリカ合衆国でレビュー済み

My 12 year old made me watch this, with my husband and my 8-year-old niece while we were on vacation.

By the end, the three of them were bawling their eyes out. If I weren’t so cold and stoic, I probably would have joined them.

The story is tragic, a young girl and her brother made orphans from war and disease. Every time something seems like it’s going to work out for these two, something even worse happens. I can’t believe a cartoon would be this tragic. Okay, it’s anime, I realize it’s not a real cartoon, but still.

My niece was broken-hearted. My daughter was upset and my husband kept shaking his head and wiping his eyes.

I know there is supposed to be a good message in here somewhere, but this is really not a movie for kids.

SPOILER ALERT SPOILER ALERT SPOILER ALERT

Please stop reading now if you don’t want to know how it ends. I feel as a parent I have to say how it ends in case other parents want to know why this movie is so terrible before they decide to buy it for their kids. Again, stop reading if you don’t want to know the ending.

The little girl dies from starvation or dysentery and the older brother eventually dies of starvation, along with a whole bunch of other people in the train station. At the end, their souls are reunited and they are happy, but it does not detract from the fact that THEY DIE FIRST! And they die hungry! With a mean aunt who was taking advantage of them. And when the brother decides they can take care of themselves, he eventually comes to realize HE WAS WRONG AND THEY BOTH DIE. It was horrible. While I was mildly entertained watching my husband cry over an anime, it wasn’t worth it. Don’t watch this movie.

休暇中に、12歳の娘に、夫と8歳の姪と一緒にこれを見るよう言われました。

終わる頃には、3人とも目を真っ赤にして泣きじゃくっていました。もし私がこれほど冷淡で感情を表に出さない人間でなければ、おそらく私も一緒に泣いていたでしょう。

物語は悲劇的で、幼い少女と彼女の兄が戦争と病気で孤児になります。この二人にとって何かがうまくいきそうに見えるたびに、さらに悪いことが起こります。漫画(カートゥーン)がこれほど悲劇的だなんて信じられません。まあ、アニメだということは分かっています、本物の漫画ではないことは分かっていますが、それでもです。

姪は心を痛めていました。娘は動揺し、夫は首を振り続け、目を拭っていました。

この中に何か良いメッセージがあるべきだとは分かっていますが、これは本当に子供向けの映画ではありません。

ネタバレ注意 ネタバレ注意 ネタバレ注意

結末を知りたくない方は、ここで読むのをやめてください。他の親御さんが、なぜこの映画がこれほどひどいのか、子供に買う前に知りたいと思う場合のために、親として結末を言わなければならないと感じています。繰り返しますが、結末を知りたくない方は読むのをやめてください。

幼い少女は餓死か赤痢で死にます。そして兄も最終的に、駅にいた他の大勢の人々と共に餓死します。最後に、彼らの魂は再会し、幸せになりますが、それも彼らが「まず死ぬ」という事実から何も損なわれるものではありません!そして彼らは飢え死にします!彼らを利用していた意地悪な叔母と共に。そして、兄が自分たちだけでやっていけると決めた時、彼は最終的に「自分が間違っていた」ことに気づき、「二人とも〇にます」。本当にひどいものでした。アニメを見て夫が泣いているのを見て、少し面白くもありましたが、それだけの価値はありませんでした。この映画を見ないでください。

Satyasya
5つ星のうち2.0 I am sad … that I feel next to nothing.
2015年10月28日に英国でレビュー済み

I must admit, I read all about the critical acclaim this film received and the many reviews that basically said it was a super sad film and would make almost anyone cry. I must also admit that I felt like I was watching myself watching this film, as if I was waiting for myself to feel what I was told I would feel. Ultimately, I didn’t cry, and I didn’t really like it. I’m actually very confused. I don’t really know what to say about this film…

The characters have no personality; they are constructs who’s only purpose is to be tragic and die. The film is an emotional manipulation aimed at Japanese teenagers during the 80s to make them understand what their parents went through. It is NOT (and the director has said this) and I repeat IS NOT an “anti-war film.” It is just…well, it is what it is. It is based on a novel written by a guy to ease his conscience, so far as I know.

There is no story or real plot and indeed, sometimes you don’t need one. This is more of an experience than a film. It is a snapshot in the lives of children during the fire-bombings by the U.S. But still…the flaw of it all is that in trying to make youngsters relate to their parents, the brother and sister in the film are bland and without any distinctiveness. They are just personifications of the perceived virtues of the young that get so ruined in war-time etc. Not to mention that the film often has moments purely for the audience, not the narrative or story. Films can be manipulative, but it is way too obvious in this film.

I’m just so mixed about this film.

It makes me sad because I don’t feel all that much at all.

正直に言うと、私はこの映画が受けた批評家の称賛や、基本的に「これは超悲しい映画で、ほとんど誰でも泣くだろう」と書かれた多くのレビューを全て読みました。また正直に言うと、この映画を見ている自分自身を外から見ているような感覚でした。まるで、自分が感じると言われていたものを、自分自身が感じるのを待っているかのようでした。結局、私は泣きませんでしたし、本当のところ好きではありませんでした。実はとても混乱しています。この映画について、本当に何を言えばいいのか分かりません…

キャラクターには個性がありません。彼らは、悲劇的になって死ぬことだけが目的の「作られた存在」です。この映画は、80年代の日本のティーンエイジャーに向けて、彼らの親が経験したことを理解させるための感情的な操作です。これは「反戦映画」では「ありません」(監督もそう言っています)、そして繰り返しますが、「ありません」。ただ…まあ、そういうものです。私の知る限り、罪悪感を和らげるために誰かが書いた小説に基づいています。

ストーリーや真のプロットはありません。そして確かに、時にはそれは必要ない場合もあります。これは映画というよりは、一つの「体験」です。これは、アメリカ軍による焼夷弾攻撃中の子供たちの人生の一瞬を切り取ったものです。しかしそれでも…全てにおける欠点は、若い世代に彼らの親を理解させようとするあまり、映画の中の兄と妹が味気なく、際立った特徴を持っていないことです。彼らはただ、戦時中などにひどく台無しになってしまう、若者の認識されている美徳の擬人化にすぎません。言うまでもなく、映画にはしばしば、物語やストーリーのためではなく、純粋に観客のための瞬間があります。映画は感情を操作することがありますが、この映画ではそれが分かりやすすぎます。

当時のことをリアルに描いているので、私も中学1年生で観た後、悲惨なシーンは長年トラウマになっていました。

ネガティブな反応があるのも無理はないと感じます。

ただこういうリアリティを隠すと本当に大事なことは伝わらないとも感じています。

 あの有名な「ポスター」の秘密

火垂るの墓 ポスターがなぜ話題になるのか

スタジオジブリより引用

隠されたメッセージや皮肉な表現: 最も有名なポスターは、清太と節子が楽しそうに蛍を見ている美しいイラストですが、よく見ると背景の暗闇にB29らしき飛行機が描かれていたり、蛍の光に混じって焼夷弾が落ちる光景が示唆されていたりします。

この、一見穏やかな絵の中に戦争の影や悲劇の暗示が隠されているという二重性が、作品のテーマを象徴しているとして、見る人に強い印象を与え、しばしば話題になります。

ポスター海外の反応

「火垂るの墓」は海外でも高く評価されており、そのポスターも「戦争の悲惨さを静かに伝える象徴的なビジュアル」として注目されることがあります。海外での上映や配信が話題になった際に、日本のポスタービジュアルが紹介され、その意味深さが議論されることもあります。

ジブリ作品としての知名度と関連性: スタジオジブリの作品であること自体が高い知名度を持つため、ジブリ関連の話題で取り上げられる際に、「火垂るの墓」のポスターが言及されることがあります。

特に、同じ年に公開された「となりのトトロ」の楽しげなポスターとの対比で語られることもあります。

ポスターが象徴するもの

このように、「火垂るの墓」のポスターは単なる宣伝ビジュアルとしてだけでなく、作品の深いテーマや悲劇性を象徴するアートとして、見るたびに新たな発見や感情を呼び起こすため、時を経ても話題になり続けていると言えるでしょう。

ポスターにまつわる様々な解釈


ポスターの絵だけを見ると、兄妹の暖かく幸せな一場面のように見えます。しかし、映画本編のあまりにも辛く悲しい内容を知っている観客にとっては、このポスターがより一層の悲哀を感じさせます。このギャップが、作品の衝撃と共に記憶に残り、話題に上ることがあります。

また「火垂る」というタイトル自体も、蛍の光と焼夷弾の火が垂れてくる様子をかけているという解釈もあり、ポスターの絵と合わせて論じられることがあります。

清太と節子、キャラクターへの海外の視点

「クズ」論争!?海外の清太に対する反応

「火垂るの墓」の主人公である清太に対して、海外の視聴者からも様々な反応があり、「クズ」「愚かだ」といった厳しい意見が出ることも、確かに論争の一つとして存在します。特にインターネット上のフォーラムなどでは、活発な議論が見られます。

海外の視聴者からの清太に対する主な反応や、それが「クズ」論争につながる背景には、いくつかの要因が考えられます。

現代的な視点や個人主義的な価値観からの評価: 現代の、特に物質的に豊かで福祉制度が整った社会に住む視聴者からは、「なぜ叔母の家を出たのか」「もっと頭を使って生き残る方法はなかったのか」「プライドが邪魔をしたのではないか」といった疑問や批判が出やすい傾向があります。戦争という特殊な状況下ではなく、平和な時代の「14歳」の行動として見てしまうと、彼の選択が非合理的で、結果的に妹を死なせてしまった「愚かな判断」だと映ることがあります。

「反戦映画」としてのみ捉えがちな解釈: 海外では「火垂るの墓」を戦争の悲惨さを描いた純粋な反戦映画として捉える人が多いですが、高畑勲監督自身は、この映画が単なる反戦映画ではなく、戦争によって社会から孤立し、うまく生きられなかった兄妹の物語であり、当時の日本の社会(特に若者)への批判的な視点も含まれていると語っています。この監督の意図を知らない、あるいは受け入れない視聴者からは、清太の個人的な行動のまずさが悲劇を招いた、という側面が強く指摘されることがあります。

文化的な背景理解の違い: 日本の視聴者には、当時の社会状況や、清太のような立場(父親が軍人であること、思春期のプライドなど)が持つ意味合いがある程度理解できますが、そうした文化的な背景を知らない海外の視聴者にとっては、彼の行動が不可解に見え、「なぜもっと耐えなかったのか」「なぜ助けを求めなかったのか」といった批判につながることがあります。

清太クズ論については、子供の時は考えたこともなかったですが、子供のうちは不条理に耐えながらもとにかく生き伸びて、ある程度大きくなってから自分の人生を歩むという道もあると大人になった今は感じます。

なぜかかなりの毒親との暮らしに耐えに耐えて今があるひろゆきの奥さん、西村ゆかさんの本の内容を思い出しました。

一方で、海外の視聴者の中にも、清太を擁護する意見や、同情的な見方をする人も多くいます。

戦争という状況の特殊性を考慮する視点: 14歳という若さで、突然両親を失い、極限の飢餓状態に置かれた子供が、常に正しい判断ができるわけがない、という点を指摘する声です。彼は戦争という巨大な暴力の犠牲者であり、その状況下で精一杯妹を守ろうとした結果なのだと擁護します。

叔母の冷遇など、周囲の環境を重視する視点: 清太が叔母の家を出たのは、単なるプライドだけでなく、実際に冷たく当たられ、居づらくなったためであり、当時の社会全体が戦争で疲弊し、他人を助ける余裕がなくなっていた状況も悲劇の原因であると捉えます。

このように、海外における清太への反応は一様ではなく、「クズ」「愚かだ」といった批判から、「戦争の犠牲者」「精一杯生きた子供」としての擁護まで、様々な意見があり、その背景には視聴者の文化的背景、映画の解釈、そして戦争という状況に対する考え方の違いが影響しています。この多角的な視点での議論が、「火垂るの墓」という作品の深さを示しているとも言えるでしょう。

火垂るの墓 節子の愛らしさと悲劇性について

「火垂るの墓」における節子の愛らしさとその悲劇性は、この作品が観る者の心に深く刻まれる重要な要素です。

節子の愛らしさ

節子はまだ幼い4歳の子供として描かれており、その無邪気なしぐさや言動が非常に愛らしく描かれています。

純粋無垢な存在

戦争の悲惨な状況にあっても、おはじきを「ドロップ」に見立てて喜んだり、泥団子をご飯だと言ったりと、子供らしい純粋さ、無邪気さを失いません。


兄を慕う気持ち

大好きな清太兄ちゃんにひたすら懐き、頼りにして、彼の存在が節子の世界の全てであるかのように描かれています。


ささやかな喜び

蛍を追いかけたり、防空壕での新しい生活を「楽しい」と感じたりする姿は、過酷な状況の中でも見いだされるかすかな光のようで、その小さな喜びを全身で表現する様子がいじらしく、観る者の涙を誘います。


幼い体と対比される健気さ

まだ幼くか弱い存在でありながら、一生懸命生きようとする健気さが、その愛らしさを一層引き立てます。


悲劇性との関係

節子のこの上ない愛らしさが、彼女に降りかかる悲劇をさらに際立たせています。

無垢さゆえの犠牲

戦争という理不尽な暴力によって、何の罪もない、ただ存在するだけで愛らしい幼い命が失われていくという現実が、節子の姿を通して痛烈に描かれます。

彼女の死は、戦争がいかに尊いものを容易く奪い去るかを観る者に突きつけます。

希望の光が消える瞬間

清太が節子のために奔走し、ささやかながらも明るい時間があっただけに、その愛らしい節子が栄養失調で衰弱していく姿は、希望が失われていく過程として非常に辛く、悲劇性を強調します。

残酷な現実との対比

美しい蛍の光と、焼夷弾の火、そして弱りきった節子の小さな体… 愛らしい存在である節子と、戦争が生み出す残酷な現実との対比が、作品全体の悲劇性を高めています。

節子の愛らしさは、単に可愛らしいキャラクターとして描かれているだけでなく、戦争が奪ったものの大きさ、人間の尊厳がいかに脆いものであるかを示すための重要な要素となっています。

その輝くような命が、戦争によって理不尽にも消されてしまう姿は、観る者に深い悲しみと共に、戦争の愚かさを強く訴えかけるのです。

節子の声 声優さん

節子の声  声優さんは白石綾乃さん。

当時5歳で、清太の声優さん(辰巳努さん)と同じく関西出身の関西弁ネイティブです。

関西人の私としては、アニメの中の関西方言は神戸弁というより大阪弁に近い感じがしました。

彼らの死因最後について

「火垂るの墓」では、主人公である清太と節子の悲劇的な最期が描かれています。

まず、物語の冒頭で、兄の清太が三ノ宮駅の構内で力尽き、死亡するシーンが描かれます。

彼の所持品は、節子が大好きだったドロップの缶一つだけでした。

その缶の中には、既に亡くなった妹・節子の小さな骨が入っています。

そして物語は過去を振り返る形で進み、二人がたどる過酷な運命が描かれた後、再びその最期へと向かいます。
(下は清太の亡霊がその一番上から町を見下ろした階段)

妹の節子は、戦争による食糧不足と栄養失調が原因で、徐々に体力が衰弱していきます。皮膚病になったり、幻覚を見るようになったりと、幼い体は限界を迎えます。清太が食料を探し、必死に看病しますが、その甲斐もなく、防空壕の中で静かに息を引き取ります。死因は栄養失調です。

節子を看取った清太は、一人残され、妹の遺体を焼いて弔います。

その後、彼もまた栄養失調と飢え、そして妹を失った絶望から生きる気力を失い、衰弱していきます。

そして、物語の冒頭で描かれた通り、終戦後の駅で誰にも看取られることなく、孤独に亡くなります。
清太の死因もまた餓死(栄養失調による衰弱死)と考えられます。

他のたくさんの人と一緒に無縁仏として葬られたそうです。

このように、二人の死は直接的な戦火によるものではなく、戦争が引き起こした極度の貧困、食糧不足、そして社会からの孤立という状況下での、栄養失調と衰弱によるものでした。

特に節子の死は、戦争がいかにか弱く罪のない命を奪うかを象徴的に描いています。

『火垂るの墓』を英語で語ってみよう

火垂るの墓について海外の人と話す際に使える英語表現

「火垂るの墓」について海外の方と話す際に使える英語表現をいくつかご紹介します。

会話の流れや、相手がどれだけ作品を知っているかによって使い分けてみてください。

作品の全体的な印象や感想を伝えるとき

  • It’s an incredibly sad movie. (信じられないほど悲しい映画です。)
  • It’s one of the saddest films I’ve ever seen. (今まで見た中で一番悲しい映画の一つです。)
  • It’s absolutely heartbreaking. (本当に心が張り裂けそうです。)
  • It left a deep impression on me. / It really stuck with me. (深く心に残りました / ずっと頭から離れません。)
  • It’s a very powerful film about the reality of war. (戦争の現実についての、非常に力強い映画です。)
  • It’s a difficult film to watch, but a masterpiece. (見るのが辛い映画ですが、傑作です。)

作品の内容について簡単に説明するとき

  • It’s a Studio Ghibli film, but different from typical ones like Totoro. (スタジオジブリの映画ですが、トトロのような一般的な作品とは違います。)
  • It’s set in Japan during the final months of World War II. (第二次世界大戦の終戦間近の日本が舞台です。)
  • It follows a teenage boy named Seita and his younger sister, Setsuko. (清太という10代の少年と、幼い妹の節子の物語です。)
  • They become orphans after an air raid. (空襲の後、孤児になってしまいます。)
  • The story shows their struggle to survive on their own. (二人だけで生き延びようとする彼らの苦闘を描いています。)
  • It’s based on a semi-autobiographical novel by Akiyuki Nosaka. (野坂昭如による、自身の体験に基づいた半自伝的な小説が原作です。)

作品のテーマやメッセージについて話すとき

  • It depicts the devastating human cost of war. (戦争による壊滅的な人的犠牲を描いています。)
  • It shows how war affects ordinary people, especially children. (戦争が一般の人々、特に子供たちにどう影響するかを示しています。)
  • The film highlights themes of innocence, loss, and survival. (この映画は、無垢さ、喪失、そして生存といったテーマを浮き彫りにしています。)
  • It’s often seen as a strong anti-war film. (強い反戦映画として見られることが多いです。)
  • It portrays the breakdown of society and community during wartime. (戦時下における社会や共同体の崩壊を描いています。)

キャラクター(特に清太と節子)について話すとき

  • Setsuko is such a lovely and innocent character. (節子は本当に愛らしくて無邪気なキャラクターです。)
  • Her innocence makes the tragedy even more unbearable. (彼女の無邪気さが、悲劇をさらに耐え難いものにしています。)
  • Seita tries his best to protect his sister. (清太は妹を守るために最善を尽くします。)
  • Seita’s decisions can be controversial / debated among viewers. (清太の判断は、視聴者の間で議論を呼ぶことがあります。)
  • Some people blame him for their fate, while others sympathize with him. (彼の運命を彼のせいだと非難する人もいれば、同情する人もいます。)
  • He was just a 14-year-old boy trying to survive in an impossible situation. (彼は、ありえない状況の中で生き延びようとしていただけの14歳の少年でした。)

その他

  • Have you seen “Grave of the Fireflies”? (「火垂るの墓」を見たことはありますか?)
  • If you haven’t, I highly recommend it, but be prepared for a very emotional experience. (もし見ていないなら、強くお勧めしますが、とても感情的になる覚悟をしてください。)
  • It’s an unforgettable film. (忘れられない映画です。)

あらすじを説明するフレーズ

はい、火垂るの墓のあらすじを説明するための英語フレーズですね。以下のような表現が使えます。

導入部分 (Introduction):

  • The story is set in Japan during the final months of World War II. (物語は第二次世界大戦の終戦間近の日本を舞台にしています。)
  • It follows the lives of two siblings, a teenage boy named Seita and his younger sister, Setsuko. (清太という10代の少年と、彼の幼い妹である節子という二人の兄妹の人生を追います。)
  • It’s a film about the harsh reality faced by civilians during the war. (これは、戦争中に一般市民が直面した厳しい現実についての映画です。)

主な出来事 (Main Events):

  • Their home is destroyed and their mother is killed in an American air raid. (空襲で家を破壊され、母親を亡くします。)
  • They try to stay with relatives, but things don’t go well. (親戚の家に身を寄せようとしますが、うまくいきません。)
  • Seita and Setsuko decide to live by themselves in an abandoned bomb shelter. (清太と節子は、廃墟となった防空壕で二人だけで暮らすことにします。)
  • They try to survive on their own, facing severe food shortages. (深刻な食糧不足に直面しながら、二人だけで生き延びようとします。)
  • They struggle with hunger and illness. (飢えや病気と闘います。)

結末 (Ending – mentioning the tragic outcome):

  • Sadly, their efforts are not enough to survive. (悲しいことに、彼らの努力は生き延びるのに十分ではありません。)
  • Setsuko becomes severely malnourished. (節子は深刻な栄養失調になります。)
  • Setsuko eventually dies from starvation. (節子は結局、餓死してしまいます。)
  • Seita also succumbs to starvation later. (清太も後に餓死してしまいます。)
  • The film shows their tragic end as victims of the war. (この映画は、戦争の犠牲者としての彼らの悲劇的な最期を描いています。)

これらのフレーズを組み合わせて、簡潔に物語の流れを説明することができます。例えば、

“The story is set in Japan during World War II and follows two siblings, Seita and Setsuko. They lose their home and mother in an air raid. They try to survive on their own, but face severe food shortages and illness. Sadly, Setsuko eventually dies from starvation, and Seita also passes away later.”

のように使うことができます。

感動や悲しみ、戦争について話す語彙

「火垂るの墓」について、感動や悲しみ、戦争といったテーマで話す際に役立つ英単語やフレーズですね。いくつかカテゴリーに分けてご紹介します。

感動や悲しみを表現する語彙 (Vocabulary for Expressing Emotion and Sadness):

  • Sad / Tragic: 悲しい / 悲劇的な
    • Example: It’s such a sad and tragic story.
  • Heartbreaking: 胸が張り裂けるような、哀痛な
    • Example: Their struggle is absolutely heartbreaking.
  • Devastating: 壊滅的な、打ちのめされるような(感情的に)
    • Example: The ending is devastating.
  • Poignant: 心にしみる、感動的な、哀切な
    • Example: There are many poignant moments in the film.
  • Emotional / Moving / Touching: 感動的な、心を揺さぶる
    • Example: It’s a very emotional and moving film. / The story is deeply touching.
  • Tearjerker: 泣ける作品
    • Example: Be prepared, it’s a real tearjerker.
  • Grief / Sorrow: 深い悲しみ、嘆き
    • Example: The film portrays immense grief and sorrow.
  • Despair / Hopelessness: 絶望
    • Example: You can feel the sense of despair they experienced.
  • Suffering / Pain: 苦しみ、痛み
    • Example: The film shows the terrible suffering caused by war.
  • Sympathy / Empathy: 同情 / 共感
    • Example: It’s easy to feel sympathy and empathy for the children.
  • Unforgettable: 忘れられない
    • Example: It’s an unforgettable masterpiece.
  • Profound: 奥深い、計り知れない
    • Example: The film left a profound impact on me.

戦争やその影響について話す語彙 (Vocabulary for Talking about War and its Effects):

  • War / Conflict: 戦争 / 紛争
    • Example: The story is set during World War II, a time of intense conflict.
  • Air raid / Bombing / Firebombing: 空襲 / 爆撃 / 焼夷弾攻撃
    • Example: Their home was destroyed in a firebombing raid.
  • Civilian: 一般市民
    • Example: The film focuses on the suffering of civilians.
  • Victim: 犠牲者
    • Example: The children are victims of the war.
  • Orphan / War orphan: 孤児 / 戦災孤児
    • Example: They become war orphans.
  • Refugee: 避難民
    • Example: They had to live like refugees.
  • Hardship / Struggle: 困難、苦難 / 奮闘、苦闘
    • Example: They faced incredible hardship and struggle to survive.
  • Survival: 生存
    • Example: It’s a story about the fight for survival.
  • Poverty: 貧困
    • Example: The war led to extreme poverty.
  • Starvation / Malnutrition: 餓死 / 栄養失調
    • Example: Setsuko eventually died from malnutrition / starvation.
  • Destruction / Ruins: 破壊 / 廃墟
    • Example: The film shows the destruction and ruins of the city.
  • Human cost (of war): 戦争による人的犠牲
    • Example: The movie powerfully illustrates the human cost of war.
  • Brutality / Cruelty: 残酷さ、非情さ
    • Example: The film doesn’t shy away from showing the brutality of the situation.

これらの語彙を使うことで、より豊かにあなたの感情や作品への理解を伝えることができると思います。

「火垂るの墓」はどこで見れる?

現在の配信状況

中学生の時以来、久しぶりに火垂るの墓を歩く会に参加するイギリス人夫にも紹介したくて「火垂るの墓」を探しましたが、ネットフリックス、アマプラなど主要なサブスクリプションサービスでは見当たりませんでした。

DVDやBlu-ray、テレビ放送など どこで見れるかの情報

いろいろ調べた結果、私はツタヤディスカスからDVDを借りることができました。

前述のとおり私が中学生の時に観たものと比べ悲惨すぎるシーンはカットされているように思いました。

まとめ:「火垂るの墓」が伝え続けるもの

今回の「歩く会」の体験を振り返り、また改めて『火垂るの墓』という作品について考えたことを綴ります。

今回の「歩く会」の体験を振り返る

映画『火垂るの墓』ゆかりの地を実際に歩いてみて、スクリーンの中で見た清太と節子の日常が、この場所で繰り広げられていたのだという現実を肌で感じました。

ただの物語として知っていた悲劇が、具体的な風景と結びつくことで、より一層、その辛さ、そして戦争というものの非日常性がもたらした破壊の大きさを痛感しました。

平和な今の風景との対比は、胸に迫るものがありました。

歩く会に参加した皆さんも最後、夙川駅の近くで一人一人感想を述べられていました。

特に2025年は戦後80周年ということもあり、若い世代に戦争の悲惨さが色あせることなく語り継がれることの大切さを多くの方が話しておられました。

映画、体験、そして海外の反応から改めて感じた『火垂るの墓』の重要性

映画そのものが持つ力強さ、そして今回の「歩く会」での体験に加え、これまでの議論で触れた海外での強烈な反響や、清太の行動に対する様々な意見(いわゆる「クズ論争」なども含め)を知るにつれて、『火垂るの墓』という作品が持つ重要性を改めて深く認識しています。

この作品は、国や文化を超えて、観る者に強烈な悲しみや、戦争、人間、そして社会のあり方に対する普遍的な問いを投げかけ続けています。

特に、極限状況下での清太の選択に対する多様な視点は、平和な時代に生きる私たちが、戦争という非日常下での人間の行動や心理をどう理解しようとするか、あるいはどこまで理解できるのか、という難しい問いを私たち自身に突きつけているように感じます。

これは、この作品が単なる過去の記録ではなく、現代にも通じる、生きたメッセージを持っている証拠ではないでしょうか。

未来へ語り継ぐことの大切さ

『火垂るの墓』が描くような悲劇を二度と繰り返さないために、そして戦争がいかに恐ろしく、平和がどれほど尊いものであるかを次の世代に語り継いでいくことは、私たちの重要な責任です。

清太と節子のように、理不尽な形で命を落とした幼い存在があったことを忘れず、彼らの短い一生が無駄ではなかったと思える未来を築くためにも、この作品のメッセージを伝え続けることには大きな意味があると感じます。

マニアックなアニメ作品ではなく世界中で愛されるスタジオジブリがネットフリックスなどで世界中にこの作品を放映していることはとても有意義なことだと思います。

あなたが『火垂るの墓』をご覧になって感じたこと、考えたことは何ですか? 清太や節子について、戦争について、あるいはこの作品を未来に語り継ぐことについて、どんな思いがありますか?

記事を最後まで読んでくださってありがとうございました。

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