IELTSライティングで高得点を取るには、単に英語が書けるだけでなく、IELTSが求める「論理的な思考力」と「アカデミックな表現力」を示す必要があります。
「エッセイってどう書くの?」 「時間内に書き終えられない…」 「毎回同じ単語ばかり使ってしまう」
もしあなたがそう感じているなら、この記事があなたの悩みを全て解決します。
本記事では、IELTSライティングの採点基準から、時間を劇的に短縮するテンプレート、そして満点評価に不可欠な表現集まで、あなたのライティングスキルを飛躍的に向上させるためのノウハウを網羅的に解説します。
この記事を読めば、IELTSライティングの「攻略法」を完全にマスターできます。

1. IELTSライティングTask2の4つの採点基準を徹底解説

まず、IELTSがライティングをどう評価しているかを知ることが、スコアアップの第一歩です。評価項目は以下の4つです。

私が元アイエルツ試験官3人から聞いた話をまとめます。
Task Response(課題への応答)
これは「出題された問いに正しく答えられているか」を測る最も重要な基準です。 問いの意図を正確に理解し、的外れなことを書かないことが高得点の必須条件です。
- 採点ポイント: 質問の核心を捉え、自分の意見を明確に述べているか。
- 対策: 問題文を最低2回は読み、”Do you agree or disagree?”, “Discuss both views and give your own opinion”などの指示を正確に把握しましょう。
Coherence and Cohesion(一貫性と結束性)
「文章に一貫性があり、論理的なつながりがあるか」を評価する基準です。 採点官に「この文章は読みやすい」と思わせることが大切です。
- 採点ポイント: パラグラフが適切に分かれているか、接続詞(e.g., However, Therefore)や指示語(e.g., this, these)が効果的に使われているか。
- 対策: 各パラグラフの冒頭にトピックセンテンスを置き、文章全体の流れを明確にしましょう。
Lexical Resource(語彙資源)
「どれだけ豊富で適切な語彙を使えているか」を測ります。 難解な単語を無理に使うのではなく、正確で多様な語彙を使うことが重要です。
- 採点ポイント: 同じ単語を繰り返し使っていないか、アカデミックな表現やイディオムが適切に使われているか。
- 対策: パラフレーズ(言い換え)の練習を徹底しましょう。これにより、語彙力の高さをアピールできます。
👉IELTSに単語帳はいらないは誤解!効率よく学習が進む優秀な単語帳3つを紹介
Grammatical Range and Accuracy(文法)
「文法が正確で、かつ多様な文構造を使えているか」を評価します。 ミスが少ないことはもちろん、単純な文だけでなく、複雑な文法も使いこなせるかが見られています。
- 採点ポイント: 文法ミスが少ないか、関係代名詞や分詞構文などの複雑な文を使いこなせているか。
- 対策: 自分で書いたエッセイを繰り返し見直し、文法ミスを一つずつ潰していきましょう。

2. 【時短攻略】下書きテンプレートと頻出テーマで本番に備える

IELTSライティングで最も悩ましいのが「時間」です。限られた時間で質の高いエッセイを完成させるには、下書きのテンプレートを事前に準備しておくことが効果的です。
時短の下書きテンプレート(タスク2)
基本的なテンプレートは以下の通りです。この構成を頭に叩き込み、どのような問題にも対応できるようにしておきましょう。
- イントロダクション:
- 背景説明(問題提起)
- 自分の意見表明(Thesis Statement)
- ボディパラグラフ1:
- トピックセンテンス(メインアイデア)
- 詳細説明、理由
- 具体例
- ボディパラグラフ2:
- トピックセンテンス(第2のメインアイデア)
- 詳細説明、理由
- 具体例
- 結論:
- 主要なアイデアの再確認
- 最終的な意見の再表明
このテンプレートに沿って練習を繰り返すことで、本番で迷うことなくエッセイを書き進められます。
👉【必読:IELTS問題プール】ライティングタスク2の例題と回答例
3. 【スコアアップの鍵】パラフレーズと使える表現集

IELTSライティングTask2で採点官の印象を良くするには、豊富な表現力が不可欠です。以下に、エッセイの各セクションで使える表現をまとめました。
イントロダクションで使える表現
- 「It is often argued that…」(~とよく議論されています)
- 「There is no doubt that…」(~は疑いの余地がありません)
ボディで使える表現
- 「One of the main advantages is that…」(主な利点の一つは~です)
- 「On the other hand, it is also true that…」(一方で、~ということもまた事実です)
- 「To illustrate this point, …」(この点を説明するために、~)
結論で使える表現
- 「In conclusion, it is clear that…」(結論として、~であることは明らかです)
- 「To sum up, while there are arguments for both sides…」(要約すると、両方の意見がある一方で…)
より多くの表現やパラフレーズのテクニックは、以下の記事で詳しく解説しています。
3. タスク別アイエルツライティング攻略のカギ

タスク別IELTSライティング攻略のカギ(Task 1編)
IELTSライティングTask1は、与えられた図やグラフ、表を分析し、主要な情報を要約して説明するタスクです。Task2とは異なり、個人の意見は一切含めず、客観的な事実のみを記述することが求められます。
1. データタイプの把握
- 折れ線グラフ(Line Graph): 時間の経過に伴うデータの変化(トレンド)を説明します。
- カギ: 上昇・下降のトレンド、ピーク(最高点)やトラフ(最低点)、データの交差点を明確に記述します。
- 棒グラフ(Bar Chart): 複数のカテゴリーや期間におけるデータを比較します。
- カギ: カテゴリー間の大小関係や、最も高い・低い値を持つ項目を強調して説明します。
- 円グラフ(Pie Chart): 全体に対する各項目の割合(パーセンテージ)を説明します。
- カギ: 各項目の割合を比較し、最も大きな割合を占めるものや、小さな割合のものについて言及します。
- 表(Table): 複数のデータポイントを比較・対照します。
- カギ: 特定のカテゴリーや期間における重要なデータを抜き出し、比較・分析します。
2. 効果的な文章構成
- 序論(Introduction): 問題文をパラフレーズ(言い換え)して、グラフや図が何を表しているかを簡潔に述べます。個人の意見は含めません。
- 概要(Overview): 全体的なトレンドや、最も重要な特徴を2〜3文でまとめます。ここがTask1の最も重要なパートで、高得点には欠かせません。
- 詳細(Body):
- データをグループ化し、具体的な数値を使って説明します。
- トレンドが似ているデータは一つのパラグラフにまとめるなど、論理的に文章を構成します。
- 「significantly increased」「remained stable」「showed a similar trend」などの表現を適切に使い分けましょう。
3. 必須の表現と語彙
Task1では、データを正確に記述するための語彙がスコアに直結します。
- トレンドを示す動詞と名詞: increase, rise, grow, decline, fall, decrease, fluctuate, level off
- 度合いを表す副詞: dramatically, significantly, slightly, gradually, rapidly
- 比較・対照の表現: in contrast, compared to, whereas, while
- 割合を示す表現: account for, constitute, represent
Task1の攻略は、これらの表現を使いこなし、客観的かつ論理的にデータを記述する練習を繰り返すことです。
タスク別IELTSライティング攻略のカギ(Task 2編)

👉【IELTS ライティングタスク 2】試験作成者から聞いた徹底攻略するための5つの戦略
1. Opinion Essay(意見表明型)
- タスクの目的: あるトピックに対して「賛成か、反対か」あるいは「どの程度そう思うか」といった、あなたの個人的な意見を明確に述べるエッセイです。
- 攻略のカギ:
- 一貫性を保つ: 序論で示した意見を、本論、結論まで一貫して貫き通すことが最も重要です。
- 論拠を明確にする: 意見を述べるだけでなく、なぜそう考えるのかという理由を具体的に示し、説得力を持たせましょう。
- 反論にも触れる: 高得点を狙うなら、「反対意見も存在するが、それでも自分の意見が正しいと考える」というように、多角的な視点を示すとより説得力が増します。
👉【必読:IELTS問題プール】ライティングタスク2の例題と回答例
2. Discussion Essay(議論型)
- タスクの目的: あるトピックについて、対立する2つの意見を公平に議論し、最後に自分の意見を述べるエッセイです。
- 攻略のカギ:
- 両者の意見を公平に提示: 賛成意見と反対意見、それぞれの主張をバランスよく説明するパラグラフを作成しましょう。
- 自分の立ち位置を明確に: 結論部分で、議論を踏まえた上で、最終的にどちらの意見がより妥当だと考えるかを明確に述べます。
- 接続詞を効果的に使う: 「On the one hand…」「On the other hand…」「In my opinion…」といった接続詞を使い、議論の流れをスムーズに保ちます。
3. Problem & Solution Essay(問題と解決策型)
- タスクの目的: ある社会的な問題について、「その原因は何か、そしてどのような解決策があるか」を論じるエッセイです。
- 攻略のカギ:
- 問題の原因と解決策を明確に分ける: 問題の原因を説明するパラグラフと、解決策を説明するパラグラフを明確に分けましょう。
- 具体的な解決策を提示する: 抽象的な解決策ではなく、「政府の政策」「教育の改善」「個人の意識改革」といった、より具体的なアクションを提示します。
- 原因と解決策の関連性を示す: 提示した解決策が、説明した原因に直接的に対処していることを示すと、論理的な構成になります。
4. まとめ:ライティングスキル向上のための日々の習慣

IELTSライティングのスキルは、日々の地道な努力が実を結びます。今日から始められる具体的な学習方法をいくつかご紹介します。
- リーディングで表現をストック: ニュース記事や論説文を読み、自分が使いたい表現や単語をノートにメモしておきましょう。
- 添削サービスを活用: 自分で書いたエッセイをネイティブやIELTS専門家に添削してもらうことで、自分の弱点を客観的に把握できます。
👉私が活用した元IELTS試験官が添削してくれるスクールと先生紹介
この記事が、あなたのIELTSライティングのスコアアップに少しでも貢献できれば幸いです。頑張ってください!